各章概要

第一章 「日本」という国の始まり

第二章 白村江敗戦がもたらした「文化大革命」

第三章 「上代特殊仮名遣い」と「上代多母音説」

第四章 「上代オ団甲乙音書き分け法則

第五章 「条件異音」の概念と日本語の母音

第六章 上代オ段甲乙書き分け法則と現代日本語/O/母音の条件異音法則の一致

第七章 朝鮮語からの分析

第八章 朝鮮語・中国各地方言音で読んだ『万葉集』 

コラム:松本五母音説は希代の「詭説」 それに気づかぬ国語学者の無知蒙昧

掲示板

  拙論は、2025年の時点に置いては、日本の古代史関係本によくあるアマチュア・ディレッタントが自費出版した[トンデモ古代史本」の一種、例えば「万葉集は朝鮮語で読めば別の意味に解せる」といった疑似科学本と同一視されがちであるが、拙論の公式デビューは2001年の5月の「国語学会春季大会」、及び翌2002年10月の「日本音声学会全国大会」での口頭発表であって、最初から正統的アカデミズムの世界で発表された新学説であり、現在でも日本・韓国・中国の言語学者や歴史学者の一部からは高く評価されている。

 ところが、この「上代特殊仮名遣い」といテーマの専門家と目される日本の「国語学者」の中には、拙論のキーコンセプトである「条件異音」(conditional allophone)いう音声学の初歩的概念を理解している者が文字通り一人もおらず、それどころか「音声学者」を名乗っている者の中にすら、この概念をマトモに理解していない者が多数おり、拙論の中核を為す音声学的考察(本書第6章相当)をまとめた論文を2003年1月に音声学会に提出したところ、学会はこの論文を「異音」の概念さえ知らない似非音声学者の国語学者と朝鮮語学者に査読させる、という犯罪的行為(民法709条に規定されている損害賠償請求権を伴う「不法行為」)により、この論文はボツにされてしまった。

やむなく筆者は、この「白村江敗戦と上代特殊仮名遣い」を2007年10月に自費出版せざるを得なくなったが、この2001年の国語学会での発表以来、筆者の対して好意的・協力的で態度を取っていた多くの国語学者達が、この本を出版するや否や、手のひらを反すように冷淡となり、それまでは気軽に私的な研究会や大学院生のゼミなどで発表や講演をさせてくれていたのが、何のかんのと屁理屈をつけてそれを阻止し、拙論が世に広まることを可能な限り阻害する行動に出始めた。

その理由は簡単で、コラム「松本五母音は希代の『詭説』、それに気づかぬ国語学者の無知蒙昧」をお読みいただければ解るが、最初国語学者達は「藤井説は目障りな松本克己説を自分達に代わって退治してくれる説」だと勘違いしていたのが、実は筆者が批判の矛先を向けていたのは松本克己本人よりも、松本説がトンデモであることに何十年も気づかなかった自分達国語学者自身だということに気づいたからである。

ネットで検索してみればわかるが、藤井游惟説を称揚したり批判したりしているのはアマチュアのディレッタントばかりで、プロの国語学者達は称揚もしないが批判もせず、ひたすら「藤井游惟説?そんなものは知らん」と無視黙殺を貫いているだけである。

  国語学者もバカばかりではないから、藤井説を下手に批判すると大やけどを負う、さりとで藤井説を称揚し、それが世に広まることに力を貸すことは「国語学」という学問分野そのものの恥を天下に晒すことになり、学界に置ける自分の地位を危うくすることになる・・・故に、学界の中核を担う年配の研究者達は、内心は藤井説を高く評価しつつも、保身のために表面上は「藤井説?そんなものは知らん」と無視黙殺し続けるしかなく、未だ因循姑息な徒弟制が残る国語学界に於いては、オーバードクターや大学院生などの若い研究者達は、師匠が認めていない説を称揚したりすると仕事を干されてしまうため、右に倣えで藤井説無視黙殺を続けているのである。

  近い将来、このウェブサイトのリニューアルが完成した暁には、「日本音声学会」が2003年に犯した「不法行為」を糾弾する(損害賠償請求権は時効で消滅しても、音声学筆者の論文を査読する資格のない者に査読させた、という不法行為を犯したことを示す証拠は保全してあり、ネットやマスコミ等を通じてその「道義的責任」を追及する権利はある)とともに、拙論をよく知りながら無視黙殺を続けている国語学者達の名前も公表する。その名簿を見れば、国語学界に詳しい人ならあっと驚く名前が並んでいるはずである。

学会発表歴等

●2001年5月 国語学会(現日本語学会)春季大会(於:神戸松蔭女子大学)にて 上代特殊仮名遣いと朝鮮帰化人―オ段甲乙音を中心に調音音声学と朝鮮語音韻論からみた万葉仮名―」"

●2002年10月 日本音声学会全国大会(東京女子だ学)にて
「日本語/O/母音の円唇化法則と上代特殊仮名遣い」

●2003年1月 「日本語/O/母音の円唇化法則と上代特殊仮名遣い」という論文を日本音声学会に投稿したが、音声学の基本的概念である「異音」(alophone)の概念一つマトモに理解していないくせに音声学者を詐称・僭称している国語学者と朝鮮語学者のタワケた査読によりボツにされる。(その似非音声学者が何処の誰かは解っており、必要ならその名前をお教えする。「日本音声学会」にはこのような似非音声学者が多数巣食っているので、その戯言に惑わされないよう要注意!)

やむなく、
●2007年10月 本書「白村江敗戦と上代特殊仮名遣い-「日本」を生んだ白村江敗戦 その言語学的証拠」を上梓

●2010年3月 日本中国語学会第4回関東支部拡大例会(於:明海大学)にて
「日本漢字『呉音』の原型は山東方言音‐漢字音は山東→朝鮮→日本と伝播した」を口頭発表

●2010年10月 朝鮮学会言語部会(於:天理大学)にて

「『日本書紀α群』『古事記』同一歌の借音仮名の朝鮮語と中国語による発音の比較」を口頭発表

●2014年4月 朝鮮史学会例会(於:東京大学)
「白村江亡命百済人達により律令制国家「日本」は成立した―その言語学的証拠」を口頭発表
付録 藤井游惟のその他の研究 日本語南方系縄文人語起源説  掲示板
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